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髪を切った友人がこけしちゃんか日本人形か? 小さな女の子の言葉で私たちが思ったこと

 2017/07/07 ファッション
この記事は約 5 分で読めます。 542 Views
日本人形

これは私の友人のある行動によって、体験することになったお話しです。

当時私たちは20代のOLでした。学生時代からの仲良し4人組で、ショッピングや旅行など、何をするのも一緒でした。

ファッションについても好きなテイストが似ていて、一人がかわいいと言って見つけた物は、たいてい他の3人もかわいいと感じるほど、とても感性が似ていると思っていました。

だからその友人たちとのお出かけで、趣味が合わないとかちょっと気を使うとか感じたこともなく、本当に一緒にいるのが楽しくて心地よい存在でした。

ところが友人と私が凍りつくような、なんともいたたまれないある事件が起きてしまったのです。

ある週末のことでした。

いつものように4人でランチを楽しんでいる時に、友人の一人A子が、

「今度髪を切ろうかなと思っているの。」

と言ってきました。

もちろん誰も止める人などいません。なぜなら少しだけ長さを短くするとか、その程度のチェンジだと全員が思っていたからです。

そもそもA子は、少し控えめで良い意味で万人受けするタイプの洋服や髪型が特に好きだったので、まさかそんな髪型にしようと思っているとは、夢にも思っていなかったのです。

そこにいる誰もが、A子のこの発言に違和感すら感じなかったので、「いいんじゃない?もうすぐお祭りだし、かわいくしてもらってきなよ!」と友人のB子が言いました。

そのランチの3週間後に開催される、夏祭りの花火を4人で見に行く予定を組んでいたので、そう言ったのでしょう。

そして迎えたお祭り当日。

私たちは驚きとためらいで言葉をなくしました。

A子がまるでこけしちゃんのようになっているではありませんか!

パッツンと切り揃えられた前髪に、おしゃれボブとは到底言いがたいおかっぱヘア。

しかも浴衣。それもレトロ調の黒地に赤の大きな花柄模様ときているのですから、こけしちゃんになるための条件は勢揃いといった感じです。

そしてB子がついに言いました。「超イメチェンじゃない?何かあったの?」よく言ったと思いました。

するとA子は、「武井咲ちゃんが前髪切ってかわいかったから。ちょうどボブにしようと思ってたし、一緒に切ってもらったの。」

武井咲さんはA子が当時大好きだったタレントさんです。確かに武井咲さんはかわいいですよ。でもそんなにパッツン前髪ではないよ!それにロングヘアーは健在でしょう!そもそもA子は武井咲さんではない!

私は心の中で叫びました。

ちなみにA子は少しだけポッチャリ体型で、背も150センチ程度しかなく、まさにこけしちゃん以外の何者でもなかったのです。

初めて感じた友人への違和感でした。

でも本人が失敗したなと感じている様子がないので、何も言えない私たち。

でも友人だからこそ、指摘してあげた方がよいのだろうか。他の人から言われるよりも、私たちから冗談混じりに言われる方がいいのだろうか。モヤモヤしたまま花火は始まりました。

そんな私たちに救世主が現れたのです。それは通りすがりの親子でした。4歳くらいの女の子がこう言ったのです。

「ママ。あの人、おばあちゃんの家のお人形さんみたいでかわいいね。本物だね。」

明らかにA子のことだと思いました。それはA子も気づいたようでした。急に振り返り、

「私似合ってない?この髪型。」

ちょっと泣きそうなA子。

A子には申し訳ないけど、本当のことを言うなら今しかないと思いました。

「似合ってるか似合ってないかと言われたら、A子には似合ってはいないかも。でもアレンジしたら、少しは変わるよ!」

そう言うと、A子はしばらく泣き続けていていました。

でも冷静さを取り戻すといつもの穏やかなA子に戻り、気を使わせてごめんねと言いました。

私たちも早く本当の気持ちを言わなくてごめんねと言いました。

翌日はA子のヘアアレンジをどうにかしようと全員必死で頑張りました。髪を巻いてみたり、アクセサリーをつけてみたり、色々試してみました。

とにかく前髪が伸びるまでの間、何とかしようと必死でした。

でもそのことがあってから、似合ってないものは似合ってない。おかしいものはおかしい。ファッションだけではなく、さらに本音で話せる関係になりました。

A子の不幸から得た産物は、私たちにとって掛けがえのないものになったのです。あの女の子が指すものが、こけしちゃんのことか日本人形だったのかわかりません。

でもあの時、「お人形さんみたいでかわいい。」とあの子が言ってくれたから、A子の傷は小さく済みました。他の人ではもっとA子を傷つけていたかもしれません。

オシャレって、本人が好きなものを取り入れるだけでは成立しない難しいものです。他人からどう思われようと、自分の好きなオシャレがしたいと思う人ももちろんいます。

しかし大抵の人は他人の目を気にするもの。自分では似合っていないと思っていても、周りは似合っていると思っていたり、その逆もあったり。

自分が楽しむのは大前提ですが、少なくとも周りが気を使うようなオシャレには気を付けようと改めて思うできごとでした。

千葉県にお住まいのパート従業員として勤務している30代の女性の方からいただいた、友人の髪型に関するエピソードでした。

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